31年ぶりの高インフレ 足元で起きるビットコイン回帰現象【クラーケン・インテリジェンス】

ビットコイン(BTC)は、10月20日ぶりに過去最高値を更新した。米国の10月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比でプラス6.2%と1990年11月以来約31年ぶりに6%台に到達。その発表を前にビットコインは急騰し一時は6万9000ドル近くに迫ったが、発表後の数時間で大きく値を崩した。また、今日は中国の不動産開発大手「恒大集団」の債務危機問題も横目に気にしながらの展開となった。
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ただ、クラーケン・インテリジェンスのオンチェーン分析によると、ビットコインへの需要は衰えていない。オンチェーン分析は取引記録がオープンなブロックチェーンの透明性を活かした分析手法だ。例えば、ビットコインとイーサリアムの大口投資家を指す「クジラ」の動向を見てみると、「大転換」が起こっており、大口投資家のビットコイン回帰現象が起きている。
(出典:Kraken Intelligence「ビットコインのクジラ(水色)とイーサリアムのクジラ(紫色)」)
クラーケン・インテリジェンスは、100BTC以上を持つウォレットをビットコインのクジラ、1000ETH以上を持つウォレットをイーサリアムのクジラとそれぞれ定義している。
10月後半、ビットコインのクジラがさらに蓄積を進める一方、イーサリアムのクジラはエクスポージャーを減らしたことが分かる。ビットコインのクジラは10月初め頃の1187万1000BTCから月末には1191万2000BTCに増やした。逆にイーサリアムのクジラは9581万8000ETHから9565万7000ETHに減らした。
機関投資家からの需要
また、グレイスケールの仮想通貨投資信託など機関投資家の資金の流れを見てみると、10月にビットコインには歴史的にも高水準のマネーが入った一方、イーサリアムへの流入額はわずかだった。
(出典:Kraken Intelligence「ビットコインへの資金流入額(紫)とイーサリアムへの資金流入額(ピンク色)」)
ビットコインへの資金流入額は、10月22日の週に14億7000万ドルと過去最高を記録した。年初来でみると、ビットコインへの資金流入額は63億7000万ドルである一方、イーサリアムへの資金流入額は10億5000万ドルだった。
インフレヘッジ資産としてのビットコインは米国で高まるインフレ懸念の受け皿となるのか。また、中国の恒大集団の債務危機がクリプト市場にどこまで影響を与えるのか、気になるところだ。ヘッドラインによる浮き沈みはあるかもしれないが、オンチェーン分析を見る限り、ビットコインにはまだ上昇余地があると言えるかもしれない。
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