| Kraken Japan

イーサリアム、テクニカル的に踏ん張りどころか【クラーケン・インテリジェンス】

クラーケン・インテリジェンスは、毎週、仮想通貨チャートを更新して、歴史から見た相場の天井もしくは底と、現在価格との距離を定点観測している。

今回の注目は「イーサリアム対数回帰レインボー」。イーサリアムは1月に30%近くのマイナスと、ビットコインより冴えないパフォーマンスだった。現在2640ドル付近で推移しており、歴史的に重要なサポートである2268ドル(Band4)が迫ってきている。

[NEW!] LINE始めました!フォローをお願いします
Twitter始めました!フォローお願いします

①イーサリアム対数回帰レインボー

イーサリアムの歴史的な価格推移を対数回帰で分析し、レジスタンスとサポートを測る指標。どの地点から測るかによってレジスタンスとサポートの水準は異なる。

(出典:Kraken Intelligence’s OTC Daily「イーサリアム対数回帰レインボー」)

例えば、2018年1月につけた過去最高値に沿った対数回帰の線(Band8)を辿ると、今回のサイクルの天井は2万2036ドル付近になることが分かる。

現在のイーサリアムは2640ドルで推移しており、Band4(2268ドル)とBand5(3886ドル)の間にある。Band5に到達するには、現在の価格から71%上昇しなければならない。

②「ビットコイン強気相場 週間サポート」

ビットコインは、歴史的に20週指数平滑移動平均線(EMA)と21週移動平均線(SMA)がサポートとして機能してきた。ビットコイン価格は2つの平均線をサポートに反発して新たな上昇トレンドを作る傾向がある。もし価格が双方の移動平均線を下回る時、強気相場の終わりを示している可能性が高い。

(出典:Kraken Intelligence’s OTC Daily「ビットコイン強気相場 週間サポート」)

ビットコイン価格は現在3万7943ドル時点で、20週EMAと21週SMAはそれぞれ4万7314ドル、5万936ドルに位置している。

ビットコインは、2つの重要サポートを下回っており、弱気相場に入った可能性がある。ただ、短期的に弱気になっているだけの可能性もある。

 

③ビットコイン対数成長曲線

2011年1月からのビットコイン価格の推移において、レジスタンス(天井)とサポート(底)を繋げた成長曲線を引いた。赤い対数の線を超えたら「買われすぎ」、緑の対数の線を下回ったら「売られすぎ」と考えられる。

(出典:Kraken Intelligence’s OTC Daily「ビットコイン対数成長曲線」)

現在のビットコインの”買われ過ぎ”の水準は11万7472ドルから15万708ドルで、現在の価格と比較して+210%〜297%の乖離がある。

一方、ビットコインの”売られ過ぎ”の水準は2万7323ドルから3万5053ドルで現在の価格と比較して−8〜28%の乖離がある。

ビットコインが今後も上記の成長カーブ通りに動くという保証はどこにもないが、この成長曲線はビットコイン市場が強気相場にいるのか、弱気相場にいるのかを知る上で参考になるだろう。

④ビットコインのMVRV Zスコア

ビットコインのMVRV Zスコア(Market Value to Realized Value)は、ビットコインの時価総額(価格×流通コイン数)と”実現”価値(コインが最後に動かされた時(2つの異なるアドレス間で移動した時)の価値の合計)からビットコインが売られすぎか買われすぎかを測る指標。7から11(ピンクのボックス)が「買われすぎ」を指し、0.9から−0.3(緑のボックス)が「売られすぎ」を指している。

ビットコインのMVRV Zスコアの公式は、(時価総額ー実現価値)/(時価総額の標準偏差)だ。

(出典:Kraken Intelligence’s OTC Daily「ビットコインのMVRV Zスコア 」)

ビットコインのMVRV Zスコアは1.09。先週の0.98から11.2%上昇した。

現在ビットコインの時価総額は1週間前と比べて0.4%増の7190億ドルで実現価値は0.1%減の4520億ドルとなっている。

⑤ビットコインのSOPR

SOPR(Spent Output Profit Ratio)は、「売却」価格(送金時)/「購入」価格(受金時)で計算され、市場参加者がビットコインを売る際に利益(または損失)を出す状態かどうかを測る。

SOPRが1を上回ることは(SOPR > 1)、保有者が利益を出せる状態であることを示す。歴史的にSOPR> 1の時、相場の天井が近いことを意味する。逆にSOPRが1を下回ることは(SOPR < 1)、売却したら損失を出すことになるので、ビットコインを売りに動く投資家が少なくなることを表す。SOPRが1である時(SOPR = 1)、ビットコインが「購入」時とほぼ同じ価格帯で推移しており、市場参加者は価格がどうなるか確信を持てない状態であることを意味する。

歴史的に強気相場においてSOPRが1に近づくか下回る時、強気派の勢いが増す傾向がある。

(出典:Kraken Intelligence’s OTC Daily「ビットコインのSOPR」)

現在は0.997で推移しており、先週の0.996からわずかに上昇した。

現在、1を大きく下回れば、ビットコインが大きな調整局面を迎えた可能性を示唆する。ただ、以前の強気相場では、価格が横ばいになる中でSPORが1に回帰する形で低下した後、価格の上昇とともに1を超える現象が見られた。

[NEW!] LINE始めました!フォローをお願いします
Twitter始めました!フォローお願いします

【ご注意事項】

  • 本資料は、一般的な情報提供を目的に作成されたものであり、暗号資産取引の勧誘を目的としたものではありません。
  • 本資料は、本資料作成時点でKrakenグループ及びPayward Asia株式会社(以下合わせて「Kraken 」といいます)が信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
  • 本資料の情報によって生じたいかなる損害についても、Krakenは一切の責任を負いません。
  • Krakenが、これらの暗号資産の価値を保証したり、推奨するものではありません。暗号資産は、必ずしも裏付けとなる資産を持つものではありません。
  • Kraken Japan(Payward Asia株式会社)では、BTC、ETH、XRP、LTC及びBCH以外の暗号資産の本邦における取扱いはございません。