週明けのビットコイン急落 単なるスピード調整? 【仮想通貨相場分析 by クラーケン・インテリジェンス】

ビットコイン強気サイクルの天井はどこか?クラーケン・インテリジェンスは、毎週、7つのチャートを更新して歴史的な相場の天井と現在地の距離感を定点観測している。
今回の注目チャートは、ビットコインが買われすぎか売られすぎかを測る「ビットコインのMVRV Zスコア」。日曜日にビットコインは大幅に下落したが、同スコアによると、回の下落は単なる調整だった可能性がある。

①ビットコインのMVRV ZスコアビットコインのMVRV Zスコアは、ビットコインの時価総額(価格×流通コイン数)と”実現”時価総額(コインが最後に動かされた時(2つの異なるアドレス間で移動した時)の価値)からビットコインが売られすぎか買われすぎかを測る指標。7から11(ピンクのボックス)が「買われすぎ」を指し、0.9から−0.3(緑のボックス)が「売られすぎ」を指している。

ビットコインのMVRV Zスコアの公式は、(時価総額ー実現時価総額)/(時価総額の標準偏差)だ。

(出典:Kraken Intelligence’s OTC Daily「ビットコインのMVRV Zスコア 」)

ビットコインのMVRV Zスコアは、現在10週間ぶりの低水準である4.66で、1週間前の5.35から13%近く下がった。

ビットコインのMVRV Zスコアの直近の天井は3年ぶりの高水準となった7.62で、ビットコインが5万7500ドルの時に記録した。それ以降ビットコインのMVRV Zスコアは「買われすぎ」の領域を脱して低下傾向にあることから、価格にはまだ上昇余地があることを示唆している。

②ビットコインPi指数

ビットコインPi指数は、111日間移動平均線と350日間移動平均線×2 を使ってマーケットサイクルの天井を探る方法。歴史的に双方がクロスした時点がマーケットの天井となってきた。

(出典:Kraken Intelligence’s OTC Daily「ビットコインPi指数 」)

2013年4月6日、ビットコインが229ドルの時に2つの平均線がクロスし、約3日後にサイクルの頂点に到達した。また2013年12月4日、ビットコインが1130ドルの時に2つの平均線がクロスし、約5日後にサイクルの頂点に達した。さらに2017年12月16日、ビットコインが1万9660ドルの時に平均線がクロスし、同日にサイクルの頂点に達した。

現在、111日間移動平均線は4万7372ドルで350日間移動平均線×2は4万7226ドルとなっている。4月11日に歴史上4回目のクロスが発生し、約3日後にビットコインは過去最高の6万5000ドルをつけた。

ビットコインPi指数は、クロスしたら必ず弱気相場に入ることを示すわけではない。

③「ビットコイン強気相場 週間サポート」

ビットコインは、歴史的に20週指数平滑移動平均線(EMA)と21週移動平均線(SMA)がサポートとして機能してきた。ビットコイン価格は2つの平均線をサポートに反発して新たな上昇トレンドを作る傾向がある。もし価格が双方の移動平均線を下回る時、強気相場の終わりを示している可能性が高い。

(出典:Kraken Intelligence’s OTC Daily「ビットコイン強気相場 週間サポート」)

ビットコイン価格5万6175ドル時点で、20週EMAと21週SMAはそれぞれ4万4310ドル、4万1264ドルに位置している。仮に20週EMAまで下落すると21.1%調整、21週SMAまで下落すると26.5%調整することになる。

④ ビットコイン対数成長曲線

2011年1月からのビットコイン価格の推移において、レジスタンス(天井)とサポート(底)を繋げた成長曲線を引いた。赤い対数の線を超えたら「買われすぎ」、緑の対数の線を下回ったら「売られすぎ」と考えられる。

(出典:Kraken Intelligence’s OTC Daily「ビットコイン対数成長曲線」)

現在のビットコイン”買われ過ぎ”の水準は8万143ドルから10万5235ドルで、現在の価格と比較して43%〜87%の乖離がある。

一方、ビットコイン”売られ過ぎ”の水準は1万6269ドルから2万1363ドルで現在の価格と比較して62〜71%の乖離がある。

ビットコインが今後も上記の成長カーブ通りに動くという保証はどこにもないが、この成長曲線はビットコイン市場が強気相場にいるのか、弱気相場にいるのかを知る上で参考になるだろう。

⑤ホドル・ウェーブ(少なくとも過去1年間移動しなかったビットコインの割合)

少なくとも過去1年間移動しなかったビットコインの供給量全体に対する割合は55.17%で、2020年9月に記録した現サイクルの頂点である63.4%から8.2ポイントのマイナスとなった。

歴史的にビットコイン価格が上昇するに従い、ホドルウェーブが下がる傾向がある。

(出典:Kraken Intelligence’s OTC Daily「ホドル・ウェーブ」)

過去1、2週間、ホドルウェーブの下降トレンドがかなり鈍ってきている。現状では、2013年のビットコイン強気相場と似た形で推移している。

2013年、ビットコインのホドルウェーブが当時のサイクルの頂点である48.2%に到達した時、ビットコイン価格は20.4ドル。ビットコインが11月30日に当時の最高価格である1158ドルに到達した時にホドルウェーブは38.8%まで下がった。

当時のサイクルでは、価格が5580%上昇する一方でホドルウェーブは9.4ポイント下がったことになる。

⑥ストック・フロー分析

ビットコイン のストックフロー分析によると、ビットコインは若干売られすぎの水準にある。ストックフロー率からの乖離幅は0.69(1より下は売られすぎ)の水準にあり、先週の0.79から下落した。

(出典:Kraken Intelligence’s OTDaily ストック・フロー分析)

ストック・フロー率は、ビットコインの総供給量(ストック)と新たな供給量(フロー)を基に算出される。高ければ高いほど、分析対象のコモディティの希少性が増すことを意味する。

ストック・フロー率に ビットコイン 価格の推移を重ね合わせると、両者の動きがほぼ同じであることが分かる。

新たなビットコイン供給量が6.25BTCから3.125BTCまで半減する「半減期」まで1112日となった。

⑦グーグル検索とビットコイン

現在のビットコインのグーグルトレンドスコアは45で、先月の47から低下した。

 
(出典:Kraken Intelligence’s OTC Daily 「グーグル検索とビットコイン」)

このスコアは、世界の「Bitcoin」グーグル検索数を価格と比較して算出したもので、急上昇したら価格が高値に近いことを示唆している。

過去最高は2017年12月に記録した100だ。

※本原稿は、Kraken IntelligenceのOTC Dailyの一部を翻訳・編集したものです。
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