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”まだ靄がかかっている”巨額清算後のビットコイン相場を展望 【仮想通貨相場分析 by クラーケン・インテリジェンス】

今週の低調なマーケットの背景にあるのは、週末に発生した先物市場における100億ドル(約1兆円)以上のポジション清算だ。1日の間にビットコインは15%以上、仮想通貨市場全体は最大で18%下落した。

今回の清算規模は間違いなく大きいが、このような「シェイクアウト」は時には健全なマーケットには必要なことである。歴史的に大きな額の清算が発生した後は、大きな動きがないしらけた相場が続き、市場参加者は新しいトレンドが生まれるのを待つ期間になる。
多くの市場参加者が「静観」を決め込んでいるのが大手取引所の先物建玉(未決済のまま残っている約定)の数からも分かる。
(出典:Kraken Intelligence’s OTC Daily「建玉の総数と資金調達率)」)
建玉の数は、18日の日曜日にかけて過去最高の450億ドル(約4兆8600億円)を記録。巨額ポジション清算後、100億ドル(約1兆円)分の建玉が2、3日で蒸発した。
また、ビットコインとイーサリアムの資金調達率(funding rate)が0%近くまで低下し、建玉と資金調達率が底をつけた。新たな航海への準備はできたがまだ靄がかかっているということだろう。
資金調達率は、ロングポジションの利用者とショートポジションの利用者との間で授受される手数料率で、これにより、パーペチュアル・フューチャーの価格を原資産のインデックス価格付近で安定させる効果が期待できる。資金調達率による手数料授受の仕組みは、基本的に全ての仮想通貨デリバティブ取引所が導入している。
今後数日、数週間でビットコインがどっち方向に動くにしても、市場参加者の心理を確かめる上で建玉と資金調達率を確認するのが良いだろう。もし価格上昇とともに建玉が増加トレンドになり資金調達率がプラスになれば、強気バイアスがかかっていることになる。一方、もし資金調達率がマイナスになって建玉がわずかに増えたら、市場参加者が弱気になっていることになる。
その時が来るまで、静観した方が良いだろう。
※本原稿は、Kraken IntelligenceのOTC Dailyの一部を翻訳・編集したものです。
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