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【仮想通貨マーケット特集】第3章 あなたはどんなタイプのトレーダー?

トレードに関するトピックでは、どのようにトレーダー戦略を立てて取引所で実際に注文して利益を最大化し損失を最小化するかについて解説します。

価格リスクと取引執行リスク

トレーダーは、注文を出すときに2種類のリスクに直面しています:

  • 価格リスクーあなたの注文が市場価格を動かして望まない価格でのトレードになってしまうリスク。価格リスクは、スリッページ(slippage)とも呼ばれています。
  • 取引執行リスクーあなたの注文が完全に執行されない、もしくは全く執行されないリスク。あなたが望む価格ではどのトレーダーともマッチしないことが原因。

価格と取引執行リスクに関して、どちらのリスクを取るかは人によって様々です。

もしあなたが絶対にオークションで勝つと決意しているのであれば、あなたは予定以上に高い価格であっても、今すぐ買える価格を選ぶかもしれません。この場合、あなたは価格リスクに対して感度が低く、取引執行リスクに対して感度が高いということができます。

対照的に、あなたがネットで注文した歯磨き粉は、5ドルの追加手数料を支払ってまで明日届けてもらう必要はありません。この場合、あなたは価格リスクに対して感度が高く、取引執行リスクに対して感度が低いと言えます。

価格リスクと取引執行リスクは、単なるトレードオフの関係にあります。すぐに取引を実行したいトレーダーは価格感度を犠牲にする必要があり、価格リスクを管理したいトレーダーは取引執行リスクを取らなければなりません。

注文の種類

注文の種類によって、トレーダーは、取引執行リスクを管理するために事前に追加的な条件を設定できます。

クラーケンでは、成行(マーケット)、指値(リミット)、逆指値(ストップロス)、利益確定(テイクプロフィット)という4種類の注文を提供しています。

以下では、最初の2つの注文について、どのような場合に使うことが可能か解説します。

成行(マーケット)注文

成行注文は、取引板で一覧で表示されている注文とすぐにマッチする注文です。このような注文は、売買価格を指定せず、取引板に表示されているどんな価格も受け入れるため、最も高い価格リスクがあります。また同じ理由で、逆に、取引執行リスクは最も低くなります。

※成行での注文量が取引板で表示されている全ての注文量を上回る場合は完全に執行されない可能性がありますが、これは稀な出来事です。

指値(リミット)注文

指値注文は、トレーダーが価格の上限を指定する注文を指します。買い注文の場合は、トレーダーが支払う意思のある最も高い価格であり、売り注文の場合はトレーダーが受け入れる意思のある最も低い価格です。指値注文は、トレーダーが取引価格をはっきりと選ぶため、価格リスクが小さくなります。しかし、取引板でビッドとアスクがすぐにマッチしない可能性があるため、取引執行リスクは大きくなります。

例えば、1ビットコインあたり1万ドルが市場価格である時に1ビットコインあたり500ドルの指値注文を出したら、市場価格の急落を待たなければなりません。ただ、指値注文が価格を指定する時、取引執行リスクが限りなくゼロに近づくように指定できることがあります。例えば、取引板のアスクがビットコイン1万ドルで埋め尽くされている時、ビットコイン1万ドルで買うという指値注文を出せばすぐにマッチングする可能性が高いです。つまり、指値による注文でも、トレーダーが望めば、取引執行リスクを下げることができます。

逆指値(ストップロス)

逆指値は、市場価格が事前に決めた水準を下回った場合に売り注文を出して損失を止める価格を指します。

トレーダーは、あるポジションを持つことで生じる潜在的な損失を制限するために逆指値注文を使います。逆指値注文では(特定の売り価格が保証されているわけではないので)価格リスクが高くなりますが、(トレードが成立することが分かっているため)取引執行リスクは低くなります。

利益確定(テイクプロフィット)注文

利益確定注文は、市場価格が事前に決めた水準を上回ったら売り注文を出して利益を確定させることを意味します。利益確定注文では、価格リスクと取引執行リスクは高くなります。

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